〜もっと詳しく知ろう〜 
木材の強度 
ヤング係数、JAS機械等級区分、
基準強度


木材の強度について
  (写真:集成材のヤング係数測定、PFウッド指定工場天理市TBS


「自然素材の木材は強い材も弱い材もあるが、均せば十分強度は確保できる。木の性質を見極めて材を刻み、弱い材は弱いなりに、強い材は強いなりに適材適所に加工して木材を無駄なく活用する。」これが大工さんの腕の見せ所でした。

ところが最近の木造住宅の構造材はプレカット工場で機械加工して、大工さんは現場で組み立てるだけのケースが増えています。そして製材、流通、加工の各段階で木材の特性がチェックされ使用部位が決められていた従来のシステムが、機械化・合理化・プレカット化により現状はうまく機能しなくなっています。

製材工場には無人化の機械も導入、流通の短絡化で製材工場から直接プレカット工場に資材が納入され、従来行われていた材木屋さんの倉庫での検査業務も省略されています。コンピューターのデータに従って加工機械が材を刻むプレカット工場では、1本1本木材の特性を考えて加工することは困難です。
材木屋さんや大工さんに代わって、木材の強度をチェックする新しいシステムが必要です。そのため事前に木材の強度を測定して、一定水準以上の材をプレカット工場に供給することが重視されています。。

最近需要が拡大してる集成材は強度を測定したラミナ(板)を積層して、強度のばらつきを抑えた資材です。PFウッドは木材(無垢)も集成材と同じように強度基準を定めて、強度のばらつきを少なくしています。


ヤング係数と木材強度


(グラフ:樹種により異なるヤング係数と強度の関係)
木材の強度を正確に測定するには、破壊試験が必要です。
しかし木材を破壊しては材料として使えないので、木材強度と高い相関関係にあるヤング係数(弾性係数:ひずみ度)を測定して強度の等級区分を行う方法が一般的に行われています。

阪神淡路大震災などを契機に住宅の構造強度に対する法令が改訂(性能規定化)され、木材の強度規定も見直されました。、木材・集成材ともヤング係数に基づいた基準強度が樹種毎に規定されています。

上のグラフ(データ:国土交通省告示第1024号第3より)を参照ください。ヤング係数と相関関係が深い木材の強度は、樹種毎にその相関関係が異なっています。一般に柔軟な樹種ほどヤング係数は低くなりますが、柔軟でも粘り強い(靭性が高い)スギ材はヤング係数の数値が低くても、基準強度は高く規定されています。逆に通常ヤング係数が高いといわれる米マツでは、ヤング係数の低い材は極端に強度が弱くなります。

そのためPFウッドは一定以上の木材の強度を確保するために、例えばスギはE70、ヒノキE90、米マツE110以上のように樹種毎にヤング係数(E値)の最低値を定めています。JAS機械等級区分ではスギE70の曲げ基準強度は29.4(ニュートン/mm)、ヒノキE90の曲げ強度は30.6、米マツE110の基準曲げ強度は30.6。ところが米マツE70の曲げ基準強度は、非常に低く(12ニュートン/mm)構造材としては弱すぎます。


建築基準法施行令の強度等級基準について


1990年6月に改訂された建築基準法施行令では、@無等級(従来どおりのみなし等級)、AJAS機械等級BJAS目視等級の3通りの木材強度の求め方が採用されています。従って法令上はどの等級区分法を使っても差し支えありませんが、Bの目視等級は実際にはあまり活用されていません。。

無等級の木材は適切な強度があるか使用者側が判断して適材適所に使用することが必要です。
告示(国土交通省告示第1024号第3の無等級の曲げ基準強度(ニュートン/mm)は、スギ22.2、ヒノキ26.7、米マツ28.2と規定されています。この場合米マツのヤング係数はおよそE100以上あると想定されます。しかし現実にはそれ以下の強度の米マツ材も多数含まれているので、大工さんは強度の弱い材は加工時に強度のかからない個所に使う等の対応が構造強度上は必要と思われます。

機械等級はすでに説明したように、ヤング係数を基準に木材強度を分類する、性能規定化に沿った方法です。
PFウッドは熟練技能者の不足や生産性向上のため、プレカット工場で加工することを原則にしています。そのため機械等級区分に従い、強度の弱い材は検査時にはねています。

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